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実りの秋(2007年11月号) [2007]

大変暑かった夏を越したかと思えば、急に涼しさが増し、もう年賀状が売り出さ
れる季節となりました。時の経つのは速いもので、私などは年頭に、あて名書き本の
リメイクや、漢詩の学習の前進などあれもこれもしておきたいと決意しながら、それ
を山積みにしたまま、また時だけが流れていくようで、「学成り難し」を実感するこ
のごろです。
 そんな一筋縄では立ち行かない学道を、確かな足どりで歩み、輝かしい成果をあげ
ている方々がいます。秋の実りの季節、東京書芸協会では、よく練習に励み、手習い
の坂道を力強く登っている会員を表彰しています。
 年間最優秀賞は、技量、稽古姿勢共に優秀であり、年間、一部門に一名だけの名誉
ある賞です。
 年間努力賞は、真摯な練習態度のみならず、それが自身の新しい探求心へとつながっ
ていたり、また教室の雰囲気を盛り上げていくような人物で、まさに書をなす意味の
深淵に通じた方々です。
 最優秀作品賞は、毎月の課題の中で最優秀に選ばれた方に贈られるもので、極めて
狭き門の賞といえます。高い技量の背景には、それこそ地道な習練の積み重ねがあっ
たことは言うまでもありません。
 優秀作品賞は、惜しくも最優秀には選ばれなかったものの、コンスタントに優良な
作品を書き上げてきた方に贈られるものです。今年はこの賞を受賞される方の人数は
大変少なかったのですが、それだけに、いぶし銀のような光を放つひときわ存在感の
ある賞となりました。
 楽しいだけでは続け極めることの出来ない「書」の道です。今日の成果は今迄の努
力の賜です。豊かな収穫を満喫し、またそれをぜひ次の歩みへの糧としてください。


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