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挑戦しつづけることの大切さ(2014年7月号) [2014]

 第五回実り誌上展特別号が刊行となりました。刊行に際し、関係各位には多大なる御協力を賜りました。厚く御礼を申し上げます。
 出品された会員の皆様の作品を鑑賞するに、今回は以前にも増して自分でよく考え、工夫をこらして作り上げた作品が多かったことに頼もしさを覚えました。新しいことに挑戦することは、それこそ骨の折れる作業に違いありません。いつもどおりにしておけば失敗もしなければ恥もかかなくて済むかもしれません。挑戦しつづけることは本当に大変なことです。
 良寛は「われきらい三つあり 歌よみの歌 料理人の料理 書家の書」と言っています。創造性というものが重要となる人の営みが発露する場面において、また同じものか、と辟易したことから発せられた言葉です。逆から考えれば、挑戦しつづけることこそが、こうした分野における必須の要件であるということです。
 とはいえ、新しければ何でもよいのかといえば、さにあらずです。積み重ねるがごとく、少しずつでも新しいことに挑戦していくことこそ、その蓄積が真の創造性、独創性へとつながっていくのだと私は考えています。
 挑戦する気概を持ちつづけることは、心の健康を保つ秘訣でもあります。この誌上展を通して皆様の旺盛な活力が感じられましたこと喜びに絶えません。今後も会員の皆様と書について考え、書を通して共に成長しつづけていければと思います。