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誌上展に向けてスタート!(2018年3月号) [2018]

 四年に一度の「実り」誌上展が、今年の十一月号で行われます。東京書藝展のように、会場を使わず「実り」誌上での作品発表会です。誌上展の特徴は、会員全員に作品が配布されるということです。それだけに後々まで残るものといえるでしょう。また、遠方にお住いの方も平等に参加が可能となります。
 作品を創り上げることは無から有を生み出すが如く容易なことではありません。そのためには作品完成に向けて段階をふみながら進んでいくことをお薦めします。まず、第一には題材選びです。書は「言葉」を扱います。どんな言葉を選ぶかは、何を表現するか大切なメッセージになります。次に、書きぶりです。字体、書体、配字等を考えます。筆記具、墨、用紙を選ぶのも書を愉しむ醍醐味の一つです。特に今回は「誌上展」となりますので、作品のサイズは大きいものは縮小され、逆に小さいものは拡大されて掲載されます。実り誌面において鑑賞されることを前提としますので、その字粒、書式等を決めることも重要です。
 ここまでお話しすると、さも難しい作業のように思われるかも知れませんが、作品制作に迷ったら、指導者に相談したり、また過去の誌上展号を参考にしてみるとよいでしょう。作品を一つ創り上げる過程では様々な学びがあるものです。多種多様の作品が掲載されることが、必ずや会員同士のこれからの学習の大きな励みになることでしょう。上級者、初心者を問わず、誌上展へぜひ挑戦してみて下さい。
 これからの時期、寒く乾燥した空気も和らぎ、墨も滑らかな季節がやってきます。誌上展に向けてスタートするにはちょうどよい頃合です。会員の皆様が書の幅をさらに広げられますことを期待しています。