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書について考える(2018年11月号) [2018]

 錦秋の麗しき盛り、第六回誌上展特別号が発刊となりました。出品点数、頁数共に過去最高となり、重厚な充実の一冊となりました事、喜びに絶えません。
 内容も「書とは何か」についてそれぞれが考え、作品と向き合っているようすが窺われ、頼もしく思いました。私は日頃、手で文字を書くことは脳を鍛えることにつながると述べています。悪筆に悩む方は、脳のことはさておいて、まず上手に字が書けるようになればよい、と考える向きもあることでしょう。「書は人なり」といいます。文字というものは不思議なもので、その字形の良し悪しというよりも、自分が紡いだ文字とどう向き合っているかが表れてくるものです。どのようにして書くかについて、いかに頭をひねってきたかが、再び書いた文字に投影されるのです。
 本号は四九〇号です。来年の九月号で「実り」は五〇〇号を迎えます。本会も伝統を積み重ねて来ました。社会に「書」をするということは一体何なのかについて発信していかなくてはなりません。会員の皆様がこれからも書についてさらに考えを深め、享受されることを祈念しております。

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