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展覧会を終え、そして新年を迎えて(17/01) [2005]

昨年末には四年に一度の東京書芸展も無事開催することが出来、今年は一つ大きな山を越えて新年を迎えることが出来ました。
 今回の展覧会は前回にも増して、様々な書式の作品が出品されました。会員の一人一人が、自分自身の頭でよく考え、それを形づくっていた過程が感じられ、私自身も大変楽しめる展覧会となりました。
 また、搬入、受付、搬出の際には大勢の会員の方々にお手伝いいただき、立派な会場作り、並びに展覧会運営が出来ましたこと、この場を借りて改めて厚く御礼申し上げます。芸術劇場の大ギャラリーのパネルの残りがほとんどなくなる程の出品数、そして会員皆様のご尽力のおかげで素晴らしい展覧会となりましたこと重ねて感謝いたします。
 この年末の大きな行事を終え、さて、何から手をつけていいのだろうかと、今は祭りのあとの脱力感しきりです。そういえば、あて名書きの本を出版してから、その後、年賀状の本を出さないかというお誘いがあったのを思い出しました。展覧会でよい刺激も受けたことですし今年は何としてでも年賀状の本を一冊完成することを本欄で公言し、目標としたく思います。
 世間では、学力低下批判を受けて、日本人の国語力、すなわち母国語を司る能力を育むことの教育の必要性が少しずつですが社会的な議論の爼上に上がりつつあります。中でも、その母語を手で書くことへの関心が、若年層を中心として大きな高まりをみせ始めています。大学の卒業論文の中でも今年は久々に国語教育関連の論文が増加いているといいます。
 「明珠在掌」というように、大切なものはそんな遠くにあるものではなく、すでに手のひらの中にあるものなのかも知れません。そんな言葉を胸に今年は日本人がその和の心をとり戻し、暗い世相に光りを導ける、そんな年になればと強く願っています。今年一年の皆様方のご多幸とご健勝を心より祈念しております。


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