SSブログ

東京書藝展を楽しもう(2023年3月号) [2023]


 六年ぶりとなる本会主催の東京書藝展の開催が目前に迫ってきました。出品された会員の方々は作品の提出も終わり、ほっとされていることでしょう。お疲れ様でした。
 展覧会には出品のいかんにかかわらず、どなたでも入場することが出来ます。教室の仲間、ご家族、ご友人など多勢連れだってお出かけ下さい。
 学生部は規定の課題に取り組みました。書作品制作に懸命に取り組むことは、脳の成長に有益です。それぞれ素晴らしい作品です。心より拍手を送りたいと思います。また学生部の会員の皆さんは、大人の作品も鑑賞してみて下さい。難しい文字が沢山並んでいますが、興味を持った作品は、先生や保護者の方に、その読みや意味を聞いてみるのもよいでしょう。将来は自分が出品するようになるかも知れません。
 師範・準師範部の作品は大作、力作揃いです。書の完成度のみならず、紙や墨の吟味、印、表装、そして会場との調和を図り、総合芸術の域まで書を高めています。確かな教養と、地道な積み重ねを要する技芸を兼ね備えなければ成し得ない書芸術です。勘やセンスだけではどうにもならない奥深さが書の魅力です。
 一般部では、今回初めて出品したという方も少なくないようです。先生と相談しながら、一つ一つ積み上げるように真摯に創り上げた作品は、鑑賞者に訴えるものが大きいものです。今回、出品されなかった方は、次回は挑戦してみて下さい。月々の課題制作とは異なり、自らの稽古の証として図録や展覧会の記憶と共に作品は残るからです。
 会場となる東京芸術劇場は、池袋駅前にあり、交通至便で、また食事や買い物をするお店も充実しています。書に興味のない方も誘って、春の一日、芸術の話題に花を開かせるのもよいでしょう。コロナ禍を越え、久しぶりの展覧会となります。皆様ぜひ東京書藝展を楽しんでください。