SSブログ

東京書藝展に参加しよう(2022年8月) [2022]

 コロナ禍で延期となっていた本会主催の東京書藝展(令和五年四月五日・水~九日・日)の要項が本号と共に配布されました。既に作品の完成予想図が出来上がっているような方もいれば、まだ出品するかどうかも決めていない方もいらっしゃることでしょう。作品の提出期限は来年の二月で、まだかなり時間的なゆとりがあります。日々の稽古や月々の課題、各種試験に取り組むかたわら、ぜひ展覧会への出品作品の制作にも挑戦してみて下さい。
 発表を目指して作品を創り上げていく作業は、日頃の練習とはまた違った視点を与えてくれるもので、書の豊かさ、楽しさを理解する契機ともなります。会場となる東京池袋の東京芸術劇場は広々として高い天井の空間があり、長条幅などの大作も引き立ちます。細字作品もお勧めです。細かい文字を最後まで丁寧に書ききることは集中力と忍耐力が必要です。細字作品への注目度は高く、観覧者は自分を書く身に置きかえて感嘆します。また、書は造形性やリズム性を伴う言葉の芸術です。題材とした言葉をいかに表現するかによって、その言葉の伝わり方が大きく異なってきます。書式や書体を先に決めるのもよし、書いてみたい言葉探しから作品制作を始めるのもまたよしです。
 学生部(幼年~中学生)については規定課題となります。一生のつきあいとなる手書き文字です。書は大変深い奥行きのある人の行為であり、まず、その型を身につけることは今後の発展のためにも必要です。自在の力を得るためにも格に入ることは大切です。学生部は一般部とは異なり褒賞の制度があります。受賞を目指して全力を尽くして下さい。そうすれば書の道のみならず様々な場面で活躍するチャンスが増えることでしょう。保護者の方もお子さんの成長や努力ぶりを実際に会場で目にし、記念として作品を残しておくことが出来る機会です。ぜひ参加をお待ちしております。
 今は夏真盛り。来春の展覧会の事ですが、出品の期限迄はあと六カ月余りです。会員の皆様の作品にお目にかかれることを今から心より楽しみにしております。